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高脂血症及び成人糖尿病に対するローヤルゼリーの作用に関する研究

  • 発表者
  • (平成3年度報告)
  • 一色麻美、ほか
    愛媛大学医学部医化学第二教室
    (奥田拓道教授)

血液中に脂肪やコレステロールが上昇する病態を高脂血症と呼んでいるが、この病態は、動脈硬化を引き起こす原因となるものである。

ところで、我々が食事として摂取する脂肪は、小腸で膵臓から分泌されるリパーゼによって分解され、β-モノグリセリドや脂肪酸の形で吸収される。脂肪がそのままの形で吸収されることは全く起こらない。

従って、膵リパーゼを阻害することによって脂肪の分解が抑制されれば、小腸からの脂肪分解産物の吸収が低下し、高脂血症が改善する可能性が期待できるのである。

一方、成人糖尿病は、筋肉や脂肪組織などの末梢組織における糖代謝の障害が原因であるとされているが、このような病態では小腸から急激にグルコースが吸収されるのは好ましい状態ではない。小腸からの食事由来のグルコースの吸収を阻害することは、成人糖尿病の病態を改善する一助となると考えられる。

そこで、我々は膵リパーゼの脂肪分解と小腸吸収上皮細胞からのグルコースの取り込みに対するローヤルゼリーの作用を調査研究した。その結果 、膵リパーゼの脂肪分解作用がローヤルゼリーにより抑制されることが明らかになった。このデータは、ローヤルゼリー健康食品が脂肪の小腸からの吸収を抑制することによって、高脂血症を改善する可能性を示唆するものである。

一方、小腸の刷小縁小胞にグルコース(糖)が吸収されることが、ローヤルゼリーにより抑制されることが示された。これは、小腸からのグルコースの取り込みをローヤルゼリーが抑制することを通 じて成人糖尿病の病態改善を行う可能性を示す。