(社)全国ローヤルゼリー公正取引協議会は、ローヤルゼリーの取引に関し一般消費者の適正な商品選択を保護するとともに、商品取引の公正な競争秩序を確保することを目的に制定された業界における自主規制団体です。

ローヤルゼリーによる耳鳴りの軽減

わたしだけに聴こえる耳鳴り

ここで言う耳鳴りとは、「外界に音を出しているものが無いのに、自分にだけは音が聴こえている症状」のことです。50 ~ 60 歳以上の年齢の方に特に多くみられます。耳鳴りは、何らかの原因によって外界の音が遮断される分、体内の振動が聞こえてくると考えられており、その原因は様々です。耳垢や耳の周囲の筋肉の痙攣を初め、難聴、中耳炎、内耳炎、メニエール病および聴神経にできた腫瘍等の耳関連の病気、また、高血圧、高脂血症、糖尿病および更年期障害が関係したものもあります1, 2)。さらに、難聴にも老化や騒音、薬の副作用など原因が複数あり2)、一層複雑です。一方、原因が不明の場合も多く、精神状態により耳鳴りが悪化する場合があります1)
耳鳴りは、イライラ、うつなどの精神的ストレスにより集中力の低下や不眠を引き起こし、生活の質を低下させる重大な問題です。

耳鳴りの様々な治療法

耳鳴りの治療法として、治療薬では、主に内耳の血行を促進するものが用いられます3, 4)。耳鳴り順応療法(Tinnitus Retraining Therapy:TRT)では、耳鳴りが気にならないよう器具等により別の音を聴かせ、長期間の使用により順応させ、その苦痛を緩和する方法です5)。不眠やうつ状態等の精神症状を解消するため、睡眠薬や精神安定剤の投与やカウンセリングなどが行われます1, 2)
しかし、これらの方法は、耳鳴りの根本原因が解消するものではありません。治療法には一長一短あり、各人毎にどの治療法が適切か、医師による診察と治療が必要です。

ローヤルゼリーによる耳鳴りの改善

ローヤルゼリーの摂取により耳鳴りが改善するのか、科学的に検討されました6)
慢性的に耳鳴りを感じている人(12 名/群)が、ローヤルゼリー(700,2400 mg/日)を8 週間摂取したところ、2400 mg/日摂取群では、700 mg/日摂取群と比べて、統括医師による試験項目の総合評価において耳鳴り改善率が高い結果でした。特に、“耳鳴りの大きさ”および“耳鳴りの気になり方”という自覚症状および耳鳴りの重症度を示すスコアにおいて、改善が認められました。試験期間中に有害な作用は見られず、その安全性の高さも改めて確認されました。
以上の結果から、ローヤルゼリーは、前述のような高い摂取量において耳鳴りを改善することが示されました。耳鳴りは、まずは医師の診察を受けることが重要ですが、その次の日常的な取り組みとして、ローヤルゼリーが耳鳴りに悩む人の生活の質の改善に役立つものと期待されます。

参考文献

  1. 北原正章, 読んでなおす耳鳴の話, 金原出版 (1994)
  2. 小学館・ホームメディカ編集委員会, ホームメディカ家庭医学大事典, 小学館 (2008)
  3. 財団法人日本医薬情報センター, JAPIC「医療用医薬品集」2011, 丸善 (2010)
  4. 財団法人日本薬剤師研修センター, 日本薬局方医薬品情報2006, じほう (2006)
  5. Jastreboff et al., J Am Acad Audiology, 11 (3), 162 (2000)
  6. 嶽ら, 応用薬理, 75 (5/6), 109 (2008)